まだ中学生。

中学生のまま大人になりました。ご迷惑おかけしてます。

都内最強鮮魚店①「吉池」

都内最強の魚屋はどこ!?

気が付けばなくなっているもの、おもちゃ屋さん。

やる気のないおじさんorおばさんが店番しているおもちゃ屋さんは、トイザらスに駆逐された。そしてトイザらスもまた、アマゾンに駆逐されて消えようとしている。

気が付けばなくなっているもの、本屋さん。

大型書店はまだ頑張っているけれど、どこも苦戦。これもまたアマゾンや電子書籍によってその存在意義を問われている。

気が付けばなくなっているもの、魚屋さん。

昔、どの町にも必ずあった、威勢のいい親父が営む魚屋さんもまた大手スーパーの進出と日本人の魚離れにより駆逐されて消えゆこうとしている。

 

時代の流れ、といえばそれで終わる話なのだろうけど、僕は街のおもちゃ屋さんで現物をあれこれ迷って品定めする時のワクワクや、本屋さんに入ったときのインクと紙の混じったあの独特の匂い(嗅ぐとなぜかウ○コがしたくなる)や、ちょっとこわもての魚屋の親父が手渡してきたお釣りが魚臭かったといったエクスペリエンスに萌える。

 

特に小学生の時分は、同級生が鮮魚店を営んでいたこともあり、毎日買い物もしないのに魚を見に入り浸っていたものである。

 

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小田原にある名鮮魚店「魚虎」。隣に住みたい。


そんな私がこよなく愛してきた魚屋さんは、今都内で絶滅の危機なのだ。確かにスーパーに行けば、それなりの鮮度の魚を買えてしまうのだから魚屋さんもたまったものじゃない。しかし、そんな絶滅寸前の鮮魚店業界にも巨人はまだ残っている。ことさら抜群の存在感と知名度で知られるのが、御徒町にある「吉池」である。

 

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「ヨシイケ」。その名を聞いただけでは魚屋臭がまったくせず、「ユザワヤ」「西松屋」と並んで「日本3大何の店だかわからない店」の1つであり、実際店の近くに行っても同居するユニクロの旗艦店のせいで、「本当にここに魚屋あるの?」となるが、隣のアメ横で猫の餌にもならにようなマグロを売ってるお店の側でひときわ目立つその存在は、まるで小学生の列の中の安岡力也。名実ともに都内ナンバーワン鮮魚店なのである。

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ユニクロ前、唐突に鮭。

 

構成としては、1階が鮮魚、地下1階が鮮魚以外の生鮮食料品部、地下2階が酒類、少し離れて9階が直営飲食店となっている。特に1階鮮魚部の品ぞろえは圧巻、市場さながらの対面販売ゾーンは見ているだけでも楽しい。

 

 

JR御徒町駅前にこんな魚屋が!?

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もはや魚市場と言ってもいい対面販売ゾーンには

 

 

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日本全国津々浦々より

 

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きらびやかな魚たち

 

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魚群(キンキ)

 

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魚群(イカ)

都内で吉池に勝る鮮魚店なし

店員さんが謎の蝶ネクタイをしていて少し戸惑うが、当然魚の知識も豊富で対応もにこやか。何度も言うが、ここを知らずして隣のアメ横で「刺身で食べられないマグロ」を買っては絶対にならない。

対面販売ゾーンで売っている丸々一匹の魚も、食べ方を言えば、それに合わせて3枚おろしまで無料でしてくれる(一部特売品は不可)し、たまに「割烹から来ました」みたいな料理人も仕入れしているし、素人からプロまで対応する懐の深さが吉池のウリである。

価格としてはスーパーに比べて決して安くはないものの、その目利きと鮮度はどれも素晴らしい。

 

家でサンマの刺身が食べたいならば吉池一択(※2023年現在、黒潮の蛇行による記録的不漁により、以下に紹介するような刺身グレードのサンマは吉池でも入手できません)

僕はサンマの刺身が大好きで過去3回サンマのアニサキスにやられているのだが、今では刺身用のサンマは吉池以外では買わないようにしている。もうあの痛みを味わいたくないから。

 

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吉池で買う刺身用サンマは内蔵脂肪がすごい

 

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新鮮なサンマは内蔵が手で持てる

 

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新鮮なサンマは刺身に限る

 


 公式営業時間は9:30〜20:00だが、18時半頃には上記対面販売コーナーは片付けを始め、19時頃にはほとんど魚がない状態になるので注意が必要。閉店間際は、運が良ければ、半額のお買い得品にも巡り会えるが、そこは鮮度とのバーターなので、なんとも判断が難しい。僕は仕事で遅くなる時は電話をして取り置きをしてもらっている。

 

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半額ならクエでも買える

 

 あと例外として、年末。年末だけは吉池に行ってはなりませぬ。年末はカニやマグロといった季節超定番商品に絞った売り場配置に変更となっている上に、死ぬほど人が押し寄せるので、正直買い物どころではない。ご注意を。

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一度入ると、なかなか出られない