まだ中学生。

中学生のまま大人になりました。ご迷惑おかけしてます。

ジェネティックの真空パック機「フードシーラーJP290」

『キッチン新三種の神器「低温調理器」「真空パック機」「ホームフリーザー」』(tochiru語録より)

 

 

 「ここのラーメン持ち帰りできないかな」と思ったりしないだろうか!?私は昔から通っている某ラーメン店で友人Fが交渉に次ぐ交渉を重ねた結果、数年前から非公式ながらスープをタッパに入れて持ち帰らせてもらえるようになった。しかしタッパーはどうにも保存性がよろしくない。そこで公式持ち帰りラーメンをやっている店のビニール袋に入ったスープはどうやってパックしているのかを調べたところTOSEIの「トスパック」という商品が出てきた。

 

トスパックは、真空パック機の中でもチャンバー式と言われる業務用方式で、脱気圧力は-90Kpaという圧倒的戦闘力。これがベストなのは言うまでもないが、家庭用に比べるとお値段も本体重量もスペックオーバー、まず一般家庭への導入は無理だ。

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最高の真空パック機だが、お値段も最高(643,500円)

 

とにもかくにもまずは「脱気力」

そこでノズル式と言われる比較的コンパクトな家庭用フードシーラーを選ぶことになるが、まず第1ポイントとなるのが、脱気力。脱気力が弱ければ、そもそも真空パックする意味がないわけで、基本中の基本である。しかし真空パック機のランキングを調べてみると「大事なのは脱気力!マイナス60kPa以上は欲しい!」とか言いつつも、各機種の脱気能力値は隠しておいて「実際の検証では、5日後の密閉状態を目視でチェック♪」という主観で判断してる大手サイトがあるので注意(こういういい加減なランキングが多いからマイベストは見ないようにしている)。

 

水物対応機能も欲しい

第2のポイントは液体を扱えるかどうかだ。ドライフルーツ等の水分ゼロの食材しかパックしないならば、水物不可のフードシーラーでも良いが、肉等の生鮮食料品は少なからず水分を含んでいるので、せっかく買うならば完全な液体までカバーしている水物対応の物がベター。

 

馬鹿にならないランニングコスト

第3のポイントは専用袋ではない市販ナイロンポリ袋が使えるかどうか。これも意外と大事なポイントで、専用袋を使用するものはサイズが限られる上、とにかく割高でランニングコストが高い。福助工業に代表されるナイロンポリ袋は袋の形状が多彩な上、それぞれ1cm刻みのサイズ展開が強みである。

 

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福助工業のラインナップの多さよ。

 

 

以上のような条件でふるいにかけてみると、何と残るのはマイベストで最下位「5点満点中1.4点」というポンコツ評価を得ているのジェネティックの「JP290」のみである。

 

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ジェネティックJP290のご尊顔。

ちなみに脱気力が不明にも関わらず、マイベストランキング堂々第1位のアイリスオーヤマにメールで脱気圧力を問い合わせてみたが、回答は

「当社(アイリスオーヤマ)真空パック機の脱気圧力は検証しておりません」

アイリスオーヤマの真空パック機は真空パック機の最重要ベンチマークとなる脱気圧力の要件もろくに定義せずに開発してるから安いのか!?

 

 

 本当にジェネティックのフードシールドはポンコツなのか!?

ちなみにジェネティックのフードシールドのラインナップは

  • 「スタンダード版」(13,980円)
  • 「アドバンス版」(18,300円)
  • 「大型版」(29,800円)

 の3種類で、脱気圧力は全機種最大-80kpa。

アドバンス版はメーカー保証期間が2年間であることと「脱気ノズルの格納⇒シール」という一連の手順が自動化されている為、ボタン一回の操作で完結するのが特徴だが、逆に脱気を強めにしたい等、細かい調整をしたい人には不向き。

大型版は間口40cmの大容量袋を使えるが、一般家庭に置くにはとにかく図体がデカすぎる。したがってほとんどの家庭でスタンダード版を選ぶことになる。スタンダード版にはさらに標準集水カップと大容量集水カップの2種が存在するので、ここは大容量集水カップモデル(14,980円)を選びたいところ。

 

実際使ってみると

ええやんけ、水口!確かにジェネティックの特徴であるカメレオンのベロのような脱気ノズルの扱い方は最初戸惑う。でも操作は単純で小学生でもすぐに慣れるレベルだし、マイベストでさんざん叩かれていた脱気性能も全く問題ないようだし、シールにかかる時間もマイベストの言う「40秒以上」とは違い10秒程度だ。本当にマイベストはどういうレビューをしているんだろうか!?実際料理もしないような若い子達がキャッキャ言いながらノリで決めたランキングとしか思えない。

とにかく食材が長持ち

購入から2ヶ月、我が家では生肉、生魚、チャーシューからマクドナルドのナゲットに至るまであらゆる食材を真空パックしているが、食材の日持ちが冷蔵で2~3割程度、冷凍では4~5割程は長くなるので、QOLは爆上がりである。

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自家製チャーシュー、真空パックとそうでないもの1週間後の比較

 

低温調理器との相性よろし

また真空パック機は低温調理器具との相性も抜群。これまでAnovaで真空調理をする時は、鍋に水を張って空気を抜いたりしていたが、どうしても空気が入ってしまい加熱ムラが避けられなかった。しかしJP290で脱気することで、空気がほぼ入らなくなり低温調理の精度が増した。

 

ホームフリーザーとの相性もよろし

食材を冷凍する際、一番ネックになるのが食材中の水分が蒸発し空気が入り込むことによる「冷凍焼け」だが、真空パックしておけば水分の蒸発を最小限に抑えつつ空気も入り込む余地がない為、風味・触感を落とさないまま長期保存が可能となる。特にマクドナルドのマックナゲットは真空パックすることで、これまでの課題だった「空気混入による油分酸化」も解消され、完全なるおうちナゲットを再現できるようになった。もう子供は狂喜乱舞である。

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だがしかし、JP290のイモ臭さよ・・・。ホワイトの上位版はまだましだけど、黒い無骨なデザインは飛粋目に見ても小型スキャナとしか思えない。正直、台所にはちょっと置きたくないから目立たないところにしまっている。