都内最強鮮魚店①「吉池」
都内最強の魚屋はどこ!?
気が付けばなくなっているもの、おもちゃ屋さん。
やる気のないおじさんorおばさんが店番しているおもちゃ屋さんは、トイザらスに駆逐された。そしてトイザらスもまた、アマゾンに駆逐されて消えようとしている。
気が付けばなくなっているもの、本屋さん。
大型書店はまだ頑張っているけれど、どこも苦戦。これもまたアマゾンや電子書籍によってその存在意義を問われている。
気が付けばなくなっているもの、魚屋さん。
昔、どの町にも必ずあった、威勢のいい親父が営む魚屋さんもまた大手スーパーの進出と日本人の魚離れにより駆逐されて消えゆこうとしている。
時代の流れ、といえばそれで終わる話なのだろうけど、僕は街のおもちゃ屋さんで現物をあれこれ迷って品定めする時のワクワクや、本屋さんに入ったときのインクと紙の混じったあの独特の匂い(嗅ぐとなぜかウ○コがしたくなる)や、ちょっとこわもての魚屋の親父が手渡してきたお釣りが魚臭かったといったエクスペリエンスに萌える。
特に小学生の時分は、同級生が鮮魚店を営んでいたこともあり、毎日買い物もしないのに魚を見に入り浸っていたものである。
そんな私がこよなく愛してきた魚屋さんは、今都内で絶滅の危機なのだ。確かにスーパーに行けば、それなりの鮮度の魚を買えてしまうのだから魚屋さんもたまったものじゃない。しかし、そんな絶滅寸前の鮮魚店業界にも巨人はまだ残っている。ことさら抜群の存在感と知名度で知られるのが、御徒町にある「吉池」である。
「ヨシイケ」。その名を聞いただけでは魚屋臭がまったくせず、「ユザワヤ」「西松屋」と並んで「日本3大何の店だかわからない店」の1つであり、実際店の近くに行っても同居するユニクロの旗艦店のせいで、「本当にここに魚屋あるの?」となるが、隣のアメ横で猫の餌にもならにようなマグロを売ってるお店の側でひときわ目立つその存在は、まるで小学生の列の中の安岡力也。名実ともに都内ナンバーワン鮮魚店なのである。
構成としては、1階が鮮魚、地下1階が鮮魚以外の生鮮食料品部、地下2階が酒類、少し離れて9階が直営飲食店となっている。特に1階鮮魚部の品ぞろえは圧巻、市場さながらの対面販売ゾーンは見ているだけでも楽しい。
JR御徒町駅前にこんな魚屋が!?
都内で吉池に勝る鮮魚店なし
店員さんが謎の蝶ネクタイをしていて少し戸惑うが、当然魚の知識も豊富で対応もにこやか。何度も言うが、ここを知らずして隣のアメ横で「刺身で食べられないマグロ」を買っては絶対にならない。
対面販売ゾーンで売っている丸々一匹の魚も、食べ方を言えば、それに合わせて3枚おろしまで無料でしてくれる(一部特売品は不可)し、たまに「割烹から来ました」みたいな料理人も仕入れしているし、素人からプロまで対応する懐の深さが吉池のウリである。
価格としてはスーパーに比べて決して安くはないものの、その目利きと鮮度はどれも素晴らしい。
家でサンマの刺身が食べたいならば吉池一択(※2023年現在、黒潮の蛇行による記録的不漁により、以下に紹介するような刺身グレードのサンマは吉池でも入手できません)
僕はサンマの刺身が大好きで過去3回サンマのアニサキスにやられているのだが、今では刺身用のサンマは吉池以外では買わないようにしている。もうあの痛みを味わいたくないから。
公式営業時間は9:30〜20:00だが、18時半頃には上記対面販売コーナーは片付けを始め、19時頃にはほとんど魚がない状態になるので注意が必要。閉店間際は、運が良ければ、半額のお買い得品にも巡り会えるが、そこは鮮度とのバーターなので、なんとも判断が難しい。僕は仕事で遅くなる時は電話をして取り置きをしてもらっている。
あと例外として、年末。年末だけは吉池に行ってはなりませぬ。年末はカニやマグロといった季節超定番商品に絞った売り場配置に変更となっている上に、死ぬほど人が押し寄せるので、正直買い物どころではない。ご注意を。
東京都内最強魚屋伝説
魚が嫌いなのは、ネコマタギと言われる生臭い魚しか食べないから!?
魚、好きです。刺し身はもちろん焼いても煮ても蒸してもよろし。おまけに魚の油は獣系の油に比べて健康にいいときたもんだ。こうなればもはや魚を食わない理由はないのですが、なぜみんな獣肉(鳥/豚/牛のお肉のこと、以下"肉")が大好きなのか?昔から霜降り=いいお肉という刷り込み教育のおかげか日本人の霜降り信仰は相当な域に達していると思う。
テレビで「松坂牛のA5です、お口の中で溶けちゃいますぜ、ぐへへへへ」とかやってるけど狂ってないか!?だってA5の霜降り肉ってほとんど脂だよ!?たまにしか行かない焼肉屋にて2人で上カルビ10人前!とか平気で頼んでいる人を見たことあるけれど、あれ胃腸の方は大丈夫なのだろうか?僕なんて牛の脂ですぐ気持ち悪くなってしまうからチョレギサラダばかり食べているというのに。
確かに脂は風味を構成する要素の中で重要だよね。マクドナルドのポテトが美味しいのは揚げ油のショートニング(主に牛脂)のおかげだし、大阪の串揚げがうまいのも揚げ油がうまい(含ショートニング)のであって、家系ラーメンがおいしいのは鶏油が入っているからであって、僕の大好きなラーメンかいざんがうまいのは特上の背脂が大量に入っているから。ただ体に入れるものだからやっぱり健康も考えないといかんと思うのですよ、獣系の脂は飽和脂肪酸で体内でドロドロになりやすい、反面魚の脂は不飽和脂肪酸で体内でもサラサラ、おまけに悪玉コレステロールや中性脂肪を抑制してくれるというオマケ付き。これはもう魚食って生きていくしかないでしょう!魚に関しては大トロ博愛主義もありだと思う(量にもよるけども)。
思い返せば僕も高校生くらいまでマミーが「今日の夕飯はサンマの塩焼きダヨ♪」なんて言われれば、お腹を痛めて産んでくれた親にさえ軽い殺意を覚えたものです。理由は簡単、僕が若かりし頃首都圏のスーパーで売っていた魚というのは今から見たら鮮度の悪いものばかり。だからサンマは塩焼きが当たり前で刺し身で食べるなんてありえなかった。しかし今はどうだろう?流通網の進化により北海道で取れたサンマは最短で翌日に首都圏に届く。青魚の最大の弱点である"足の早さ(鮮度落ちの早さ)"は確実に克服され、今まで産地の人しか食べられなかったサンマの刺し身は首都圏においても十分食べられるものとなった。そして2017年、あの当時サンマの塩焼きを見ただけで親を殺そうとしていた糞ガキはむしろ肉を敬遠して365日おいしい魚を探し求める立派な30代の名ばかり管理職になりました。
以下僕がよく利用する東京都内トップ3の魚屋さんを紹介していく。
『吉池』
JR御徒町駅前にある魚のデパート、もともとは結構汚い店舗だったが、最近建て直しを行い、ぱっと見魚屋とはわからないような門構えにリニューアルした。同じビルにユニクロが入っているので、そのアンバランス感たるや相当であるが、都内において吉池より豊富な魚介類を扱っている店舗というのは築地場内卸売市場を除いて存在しないんじゃないだろうか。飲食店を営んでいるプロも仕入れにくる町の魚屋さん、鮮魚界のディズニーシー、それが吉池だ。
特に圧巻なのは対面販売ゾーン。パック詰めされた魚が当たり前になってしまった昨今、東京のど真ん中でこれだけ多くの魚がマルで置いてあるのは見ているだけでも楽しい。最高級魚として珍重されスーパーではあまりお目にかかれない「クエ」や「のどぐろ」「ふぐ」といった高級魚も常に置いてあるし、サンマやアジといった大衆魚も産地別に3種類くらいは販売、まぐろに至っては専門コーナーがある、ホンマもインドもミナミもバチも選び放題、いったいなんなんだ吉池。
僕はいつも仕事帰りに寄ることが多いので閉店間際になってしまうのだが、閉店間際は他のスーパーと同様、売り切りでお安くなっていることがあってそれはそれで楽しい。のどぐろとかまぐろ中とろとかも半額、ついつい買いすぎて奥さんに怒られることもたびたび、でも楽しいからいってしまう魚のワンダーランド、それが吉池。
『角上魚類』
新潟県寺泊港を本拠地とする魚屋さん。前述の吉池よりも小規模だが、首都圏内に18店舗を構える鮮魚チェーン店。何と言ってもこの店の特徴は「常にその時期に安くて良い魚を売っている」ということ。魚は豊漁で大量に取れれば安くなります、角上はそういった鮮度が良くて安い魚を大量に仕入れて販売するのが基本戦術。今年で言えばブリが豊漁なので連日ブリを大量に安く販売しています。反面不漁で割高になったような物はあまり置いていませんので、品揃えという観点からすると吉池には及びません。今年で言えば生筋子なんかはあまり扱っていませんでしたね。
対面販売も吉池よりは小規模ですが、販売員の方の魚に関する知識が豊富で「これどうやって食べればいいの?」といった質問にも丁寧に答えてくれます。また対面で売れ残った魚はパック詰めや惣菜としてより安く販売するというシステムになっている為、ロス率は鮮魚店業界最低水準なのだとか。最近で言うと高級イカの代名詞である「ケンサキイカ」まる一匹の刺し身が1パック400円という破格で売っていたので即買いしました、メチャウマい。
あと店内で流れている企業イメージソング『獲れたて鮮魚伝説』が『おさかな天国』を彷彿とさせるキャッチーなメロディーでナイス。「タイやヒラメも踊り出す〜♪ Wow oh〜♪」あと自家製の西京漬けなんかも美味しいですがな。
『魚寅』
JR錦糸町駅北口を出て道路の向こう側に何やら行列が見えたらそこが「魚寅」です。こちらの名物は「タコブツ」と「まぐろブツ」で皆それを買い求める為に行列しています。
まぐろブツは冷凍バチまぐろの角切りで赤身〜中トロが混在、物的にそこまでいいものではないが、100g270円という低価格でそれなりのまぐろが食べられるのは魅力。僕はいつもタコブツ目当てなのでまぐろは200g程度しか買わない。
たこブツは築地の有名なタコ専門仲卸「大政」から仕入れているものでスーパーで売っているタコとは違うサクサクとした食感、濃厚なたこ本来の旨味。100g360円というお値段は決して安くはないのですが、いつも500g買ってます。吉池、角上に比べると全体的な品揃えは少なめ。
番外編 『根津松本』
買ったことはありませんが、魚にこだわり続けて狂ってしまった店主が営んでいらっしゃるアルティメット鮮魚店です。いつかは行ってみたい鮮魚店ですが、いかんせん僕には高すぎて手が出ないので、もっぱらお店のブログをROMするのみ。管理職になれたらいつかはここで刺盛り買ってみたいなぁ。
それではよろしくどーぞ
都内最強鮮魚店②「角上」
「買う心、同じ心で売る心」(角上魚類社訓)
角上(正式名称は角上魚類)は、新潟県寺泊港に本拠地を構える新潟地盤の鮮魚小売り店。もともとは新潟で業者を相手に卸売をしていたが、関越自動車道の開通を契機に関東へ小売店として進出、現在関東県に20店舗を展開する人気鮮魚店であり、水族館。
「みんな魚を食べなくなったんじゃない、新鮮な魚を食べてないだけ。」(tochiru語録より)
食事の西洋化に伴い、生鮮魚介類の消費量は1990年頃から面白いほどの右肩下がりだ。それもそのはず、
- 牛・豚・鳥といった食用肉は、販売段階で骨が綺麗に下処理されていて調理及び食べる手間はさほどかからないが、魚はとにかく骨が多くて食べるまでのハードルが相対的に高い。
- 食用肉は生産計画がしっかり決まっており、安定供給ができるが、魚介類(養殖物は除く)は漁獲計画こそあれ、海が荒れれば全く採れず、サンマの様に黒潮の流れが少しでもブレたら漁獲高激減のカイジのような世界観。僕は桃鉄でもサンマ漁船団は絶対に買わない。
- 食用肉に比べて圧倒的に鮮度落ちが早く、かつ生食の割合が高いが為に鮮度管理コストかかりまくり。また同じ魚でも「旬」といった要素で美味い不味いがブレブレな上に、パッと見の外見からはなかなか鮮度を見分けづらい。僕はアメ横で売られているマグロは絶対に買わない。
- 近年の水温上昇によるアニサキスさんの跋扈。
肉に比べてのビハインドは枚挙にいとまがなく、ただでさえ第一次産業という大した技術革新も起こらず、需要も大して伸びない業界内で、そのシェアが食肉に取られて縮小していくというエクストラハードモード。オセロで言ったら、もう四隅がっつりいかれてる。
物流の進化とか、津本の血抜きとか、養殖技術の進化とか、アニサキス症には正露丸が効く、とかは確かに革命的で僕的にはうれしいが、魚から離れていく消費者を繋ぎ止めるには心細い。
「鮮度よし、値段よし、配列よし、態度よし」の狂気
そんな瀕死の鮮魚業界に「鮮度良し・値段安い・配列きれい・態度フレンドリー」という既存の魚屋には同時実現不可能だった4方よろしで正面から殴ってくる魚屋、それが角上魚類である。なにしろ僕は今住んでいる家を決める際、角上が徒歩圏内にあるという理由で決めた。店内で流れる「獲れたて鮮魚伝説」という「お魚天国」の二番煎じ曲がパワープレイされているのが耳に痛いが、毎週暇さえあれば必ず立ち寄る。まさに生活の一部。
①なぜ鮮度が良いのか?
角上の目玉商品である新潟近辺で水揚げされる地魚は、仲卸業者という仲介を通さずに関越自動車道から最短でその日の内に関東の各店舗に流通させている為、どこよりも高鮮度。早朝新潟で水揚げされた魚は、原則その日のうちに関東の各店舗に並ぶ。
②なぜ値段が良いのか?
御徒町の吉池なんかはそれこそプロも買い出しに来るような店なので、とにかく品揃えこそ正義!という「品揃え原理主義」なのだが、角上は「価格原理主義」、つまりどんなに大衆魚であっても不漁で値段が高い魚は置かない。その代わり豊漁で値段が安い魚はどっさり確保して安価で売るという戦略をとっている。
そしてそれらの魚を対面コーナーで丸のまま売りさばき、売れ残りそうだと見るや否や、ソッコーでフライや寿司や西京漬けといった2次製品に再加工し、基本その日の内に売り切る。このロスの少ない販売サイクルにより角上の廃棄率は何と0.05%!(角上談、一般的な鮮魚店の平均は約5%)を誇る。
このコストダウンにより、他店を圧倒する価格を実現している(※販売戦略は小平店等の郊外スタンドアロン型店舗と都内のスーパー居候型店舗とで微妙にテイストが変わる)。
吉池のように海原雄山が好みそうな究極の魚は置いていないが、その時々で最もお買い得な魚を中心にしたラインナップ、まさに庶民の見方である。かくいう僕も職場が吉池の近くだから毎日覗きはするものの、実際の買い物は角上でする事が多い。
➂なぜ配列が良いのか?
角上の特徴は何といっても丸の魚が並ぶ対面コーナー。発泡スチロールに氷漬けにしたままドサッと置くようなガサツな事はせず、精肉コーナーよろしく見やすいショーケースに綺麗に整列して並べられている。この対面販売コーナーは当然子供にも人気があり、週末ともなると、とんでもない混みっぷりである。
そしてこれも吉池との比較になっていまうのだが、角上の対面販売コーナーは自分で寄れる(選べる)のである。基本鮮魚はデリケートな商品である為、客が数ある魚の中から触って選ぶのはNGだが、角上は寄り用の使い捨て手袋を用意して「さぁ寄って下さい」と言わんばかりの神対応。
吉池の対面コーナーで発泡スチロールに入った魚に豪快に素手を突っ込んで寄っていく飲食業のおっちゃんにおびえている僕も、角上では堂々と何十匹とあるイワシの中からより肥えて美味そうな一匹を選ぶ。
それ以外も切り身パックコーナー、寿司コーナー、塩干コーナーといったカテゴリに分けられた陳列はさすがである。
④なぜ態度が良いのか?
対面コーナーで売られている魚はどれも魅力的だが、中には八角等自宅で捌くのを躊躇してしまう魚も売られている。しかしどうぞご安心を、角上の対面コーナーで売られている魚は、全て無料で捌いてもらえる。どうやって食べれば良いかわからない時も店員さんに聞けば快く教えてくれる。
またまた吉池と角上の比較だが、同じアジを「刺身用」と言って捌いてもらった場合、前者は3枚卸までだが、後者は3枚卸にした上で中骨も除去して皮まで剥いてくれる。正直このサービスが一番のキラーサービスで、吉池は単価の安い魚は「そのままでのお渡しになります」とか「ワタヌキまで」といった制限があるが、角上はたとえ1匹60円のイワシであっても、刺身ですぐに食べられる状態にまで加工してくれる。
角上はここに相当なコストを払っていて、中で捌く社員達は、その仕事の速さから相当な手練れ感が漂う。なんでも年に1回必ず包丁技能の研修があるらしい。
対面コーナーで下処理を依頼すると、番号札が渡されるので、あとは店内を散策しながら待つだけ。流石に週末には10以上待つ事もあるが、まことによくできたまさに「買う人の心をもって売る心」のシステムである。
角上では絶対コレ買おう
①何はともあれ、まずは地物シールを探そう!
これは鉄板中の鉄板。角上を世に知らしめた新潟方面からの直送鮮魚はまずハズレない。具体的には甘海老、夏季、ブリ、アンコウ、助宗タラ、サワラ等。これらの商品はパック販売の場合必ず「地物シール」が貼られているので、それを目印に購入されたし(対面コーナーは産地と見た目で見分けるしかないが)。
なお角上の地魚の仕入れは、新潟の底引き網漁が禁漁の為、7月~8月には入荷がほぼなくなるので注意。
角上が得意とする新潟地物のサワラ(鰆)を軽く炙ったやつ。読んで字の如く春が旬と思いきや、実は秋〜冬の方がおいしす。これで一柵400円とかマジ角上魚類愛してます❤ pic.twitter.com/VnorFEuU0X
— tochiru (@tochiru2) 2019年10月7日
また、角上の公式アプリをインスコしておけば、毎日各店舗お勧めの魚をプッシュ通知してくれるので便利。聞いてもいないのに、新潟地魚直送便が店舗に届く時間帯まで教えてくれたりするので、うまくいけばその日の朝新潟で揚がった地魚を夕飯に、なんて芸当も可能。
②自家製西京漬け各種
個人的に好きなのが、自家製西京漬け。ギンダラ、サケ、サバ、サワラといった定番魚の他にもカラスガレイやキンキといった珍しいものまで揃っている。中でも我が家のお気に入りはカラスガレイ。近年漁獲量減少に伴い値段の挙がっているギンダラに負けない脂乗りで子供もよく食べる。塩しゃけでマンネリ気味の朝食が一気に華やぐ事間違いなし。
➂とにかくシャリがデカい!寿司
正直ネタは汎用的な魚が多く、特筆すべき点はあまりないが、1人前~5人前まで多彩な商品が用意されており、手軽に回転寿司よりもクオリティの高い寿司を食い散らかしたい時に便利。そして何よりシャリがデカい。やたらと中トロやエビばかり食いたがる子供には、とりあえず角上の寿司を与えておけばOK。
買うならば毎月第3水曜日の「角上の日」がお得!
毎月第3水曜日は、対面販売を含む全商品10%割引。我が家はこの日に西京漬けを大量に仕入れて真空パック⇒冷凍保存というのが定番である。
らくらくメルカリ便で荷物のサイズが違ったら
「俺はキムタクになれないが、キムタクも俺になれない。」(tochiru語録より)
メルカリで商品を発送する際、自宅まで集荷に来てもらえるので、もっぱら「らくらくメルカリ便」で発送するのだが、これまで100回以上発送してきて、4回送料の過大請求があった。最初は、「なんか1サイズ上の送料取られている気がするけど・・・100円の差だし、まいっか!」なんて悠長に構えていたが、3回目辺りから焼津カツオ横流し事件ばりの組織的なチョンボを感じ取り、メルカリを交えて徹底的に追求したので、聞いて欲しい。
普通の宅急便と違って、サイズ計測を後回しにしている「らくらくメルカリ便」はサイズ計測が本人の預かり知らぬところで行われている為、送料が確定する頃には荷物は手元にない。だから発送前には、しっかりダンボールの3辺合計と重量を測っておかなければならないのは、皆さんもご存知の通り。
1. まずは教科書通りメルカリにクレーム
最初のうちは教科書通り、メルカリアプリの問い合わせからメルカリ事務局に連絡してその都度
メルカリ事務局です。
このたびは、メルカリ便のご利用にあたり、ご不快な思いをおかけし申し訳ございません。
アプリ上に反映されているサイズが実際の荷物サイズを上回っており、送料を多くご負担いただいているとのことですので、今回につきましては、荷受担当スタッフの対応に不備があったことを考慮し、差額分を売上に反映いたしました。
お手すきの際にご確認ください。
みなさまに安心・安全にご利用いただくため、今後同様の問題が起きないようメルカリから周知徹底いたします。
今後ともメルカリをよろしくお願いいたします。
メルカリ事務局
というコピペ丸出しの回答が毎回あり、後日売上高に反映されていたが、ここで僕は1つの推論にたどり着いた。
「こ、こいつ(メルカリ中の人)事実確認せずに返金してない!?」
というのも僕は重たい荷物を出荷する事が多いので、毎回集荷に来てもらっているのだが、ヤマトは地域担当制なので、集荷に来るのは基本同じセールスドライバーだ。つまり毎回彼が計測を誤っている事になるが、それが全くもって伝わってねぇ。
そこで4回目、この時も以前と全く同じでぴったり60サイズ、重量も規定内の荷物を出荷したにも関わらず、取引終了後にメルカリアプリで見るとしれっと80サイズで送料が過大請求されている。マリアナ海溝よりも深い懐が持ち味の僕だが、これはもう限界。
2.(メルカリに言っても埒が明かない為)ヤマト運輸に直接連絡
日本の宅急便の正確さは世界的に見てもピカイチと聞く。特にヤマト運輸は日本郵政と比べてそのサービスのきめ細やかさから、日本の一流企業であることに異論を挟む余地はない。しかしどんな優れた組織にもエラーはつきものなので、ヤマト運輸のサービスセンターに連絡を入れて追跡番号から再計測を依頼して、翌日には以下のような返答があった。
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
ヤマト運輸株式会社 〇〇営業所エリアマネージャーの〇〇でございます。
ご報告が遅くなりまして誠に申し訳ございません。本日、お荷物の到着店にてお荷物のサイズ計測が終わりましたので、結果のご報告 を致します。
1.29293-2819-XXXX
23cm×18cm×36cm 計77cm 80サイズ
2.22993-2820-XXXX
32cm×24cm×35cm 計89cm 100サイズ
となっております。
お客様からご指摘いただいた通り、お荷物が2つとも、1サイズ大きく計測されておりました。計測方法を全ドライバーに聞き取り調 査を行った結果、当該ドライバーは、メジャーの使用をせず、感覚 値で計測しているという回答でございました。弊社ではドライバー には必ず、メジャーを持たせており、それを使用して計測すること が当然のことでございまして、当該ドライバーの行ったことは言語 道断でございます。今後の改善策と致しましては、全ドライバーに お客様の目の前で計測し、合計の数値とそれに見合うサイズをお伝 えするようご指導致します。また、 重量に関しては計測できない場合も御座いますので、その場合は一 度お荷物を持ち帰らせていただき、重量を量ってから、 正しいサイズをご提示致します。集荷致しました2点に関しまして は、早急に正しいサイズでの運賃の請求となるようご手配させて頂 きます。
また、今後同様のご指摘をいただかないないよう社員への情報共有及び指導・教育を行い、お客様との信頼回復に努めて参ります。こ の度は、誠に申し訳ございませんでした。
予想していた、うん、予想はしてたのだけど、百歩譲って感覚値で計測してサイズの見極めが難しい荷物があった時に、あえてワンサイズ上の荷物で請求するだろうか?
フツーの感覚だと八百屋のおっちゃんばりに「本当はは80サイズだけど、際どいから60サイズにしとくね!」じゃないのか!?
ちなみに過去メルカリ事務局に連絡した同様のサイズ間違いについて、ヤマト運輸に把握しているか問い合わせたが、答えはノー。つまりメルカリの中の人が言っていた「今後同様の問題がおきないように周知徹底いたします」はコピぺ文で、いちいちヤマト運輸に事実関係なんかしちゃいないのかもしれない。
その後もヤマト運輸エリアマネージャーの再発防止策である「お客様の目の前で計測」は1度も履行される事はもちろんなく、日本の優良企業における管理層と現場との温度差を感じずにはいられなくて、春。
3.結論
上記の通りこれからもらくらくメルカリ便のサイズ計測間違いは再発する気配満々なので、発送する時は段ボールにサイズと重量を書いておきましょう。
(親が)iPhone紛失したら真っ先にやるべきこと
「獲物を追っている時だけ、生きた心地がする」(tochiru語録より)
平和な日常は一瞬にして打ち砕かれる。
その日、僕は休みで、鼻歌まじりにバイクの洗車をしていた。なんだかさっきからやけにポケットにいれたスマホがしきりにバイブして尻をくすぐってくる。
1時間以上の洗車を終えて、昼飯は何にしようか思案しながらスマホを確認すると。
SMSのやり取りなんてしない親戚のおじさんから唐突にSMSがきたので、一瞬脳がバグったが、要約すると、オカンは久々に会う親戚のおじさんと駅前ベンチでおしゃべりに夢中になるあまり、家の鍵、スマホ、スイカといった財布以外のライフラインを根こそぎ置き引きをくらい、SOSを出そうにも自分のスマホがなくて詰んだので、親戚のおじさんのスマホを借りてショートメールを打ってきたらしい。
休みの日にこんなにテンションをバッキバキに折ってくるSMSがあっても良いのだろうか。
おかんの家のスペアキーは僕が持っているからいいとして、問題はスマホだ。確か2年ほど前にiPhone6から強制的にiPhone XR に機種変更させた事を思い出しつつ、ソッコーでiPhoneを探すからオカンのAppleIDとパスワードを入力して、現在地を検索する。
すると駅の西口で落としたハズのiPhone(以下オカンフォン)がなぜか東口のショッピングセンターに移動している。
GPSの誤差!?いや、その割には大胆に動いている。しばらく30分おきに位置情報を検索するが、動かず。もしやショッピングセンターの警備室に届けられているかも!?と思い、霹靂一閃おかん捜査員を突入させるも、空振り。
とりあえずおかんに最寄りの交番へiPhoneの遺失物を出させて、夕方おかんに家のスペアキーを届けに行った。併せてスマホケースに入っていたSuicaの残高を調べてもらうと、残額がゼロになっている。
ここで僕の頭の中の捜査一課長こと内藤剛が1つの仮定を導き出す。
「このヤマ…盗みだな」
そう、平和な国ニポンでの貴重品類の返還率は、OECDでもダントツの60%up。そんな国で善良なる市民がキングオブ貴重品のスマートフォンを拾った日にはソッコーで最寄りの交番に届けられるケースがほとんど。
それが届けられていないというのは、つまりこれはそういう事なのである。
余談だが、昔とあるタクシーに乗った際、運ちゃんの隣の運賃受けの皿にスマホが乗っていて、ずーっとブーブー鳴っていた事があった。あまりにうるさいので、運転手のおばちゃんに「何か鳴ってますよ?」と告げると、「そうなのよー、さっき降りたお客さんの物だと思うんだけど、凄い勢いで鳴っててね〜、なんだか怖いわよねぇ。営業所に戻ってから警察に渡そうと思ってるの」と言っていた。いや、すぐ警察に届けたってくれ。百歩譲って届ける時間がないならこの猛烈非通知コールに出たってくれ。結局その後も鳴り続ける非通知コールには全く関係のない私が出ることになり事なきを得た(自己紹介と状況説明がえらい面倒くさかった)。
そんな淡い記憶が頭の片隅にあったがため、今回もホシの動きを見逃して初動捜査が遅れてしまった。
ここから私の「ドラマ捜査一課長」で培った犯人を追い詰めるハンターとしての能力が覚醒する。
「必ずホシを挙げる!」
内藤剛の号令に、心の中で敬礼した。
私の中の剛がささやいてくる、「ホシはiPhoneを持ち去り、自分の物にしようとしている。それはすなわち他人のiPhoneを初期化したとしても、持ち主のApple IDとパスワードがわからなければ、アクティベーションすらできない事がわかっていない証左だよ。」
夕方になってもオカンフォンが昼間のショッピングセンターから1ミリも動いていないのを確認した上で、iPhoneの紛失モードの1つであるメッセージ機能(紛失したスマホの画面にメッセージを表示させる機能)を使って犯人にメッセージを送る。
この紛失モード内のメッセージ機能、本来というか拾った相手がまともならば
「このiPnone探してます。お願い!ここにTELして♪→ 080-××××-〇〇〇〇」
とメッセージを打てば結構な確率でコールバックが期待できるのだが、何せ今回はそんな常識の通じる相手ではないので、以下のような厳つい文章とする。
- ○○県警○○警察署サイバーセキュリティ課
- 追跡捜査中
- GPS位置履歴
- Log:12:00 北緯35.1344123°/東経138.1939944°
- Log:13:00 北緯35.1356335°/東経138.2033423°
- Log:14:00 北緯35.1353445°/東経138.2033234°
○○警察には最寄りの大きな警察署名を入れて、グーグルマップからオカンフォンの大体の緯度経度を調べてそれらしい数値を入力する。
待つこと30分。再びオカンフォンの位置を検索すると、ついにホシが動いた。
動くの早っ!と思いつつ、僕はすでに剛の指示のもと最寄りの交番の近くのベンチに張り込んでいた。
その間もオカンフォンは、意志を持ったかのような移動を続ける。
高鳴る心臓、僕は手の震えが止まらなかったが、その間にもオカンフォンはどんどんこちらに近づいてくる。スイカチャージを使い切り、iPhoneを盗もうとしていた(かもしれない)人物とは。
「かくほっ!」
僕の中の捜査一課長が叫んだ。
が、なにもできるはずもなく、僕はただ交番の近くのベンチに座って少し前に交番に入っていった人物を横目で追っていた。
その人はごく普通の20代女性だった。
拍子抜けするほどフツーで今風の女性。
交番の中の警官と女性がやり取りをする中で、恥ずかしいほどまっ黄色なオカンフォンことiPhone!XRが一瞬見えた。
「とつにゅうっ!」
気が付くと僕は交番の中に入っていた。何らやましいことはないのに、気づいたら僕は半べそだった。今まで2回くらいしか入ったことのない交番の雰囲気とこの特殊な状況にやられて50歳過ぎにもかかわらず、公の場で半べそをかいた。たぶんギネス記録だ。
僕は泣きそうな顔で机の上に置かれているiPhoneが母親の物である事を告げる。すると今度は女性の顔が明らかに強張った。僕、警官、女性、ザ・ワールド、3人の時間がしばし止まる。
そして時は動き出す・・・
僕と同年代と思しき警察官は「あー、さっき遺失物届出てたスマホってこれだったんだ!」と場を仕切りなおしたが、半べその50代は、そのiPhoneを置き忘れた場所から不自然な移動を繰り返していたこと、一緒に入れいたSuicaカードの残高が直後に全て使い切られていた事を警官伝える。
再び沈黙30秒。女性が働いているショッピングモールで拾ったとか何やらもごもごと言っていたが、よく覚えていない。警察官が移動履歴を見せろと言ってくるのでスクリーンショットを見せたが、僕がなぜ他人のiPhoneの場所を追えたのか意味がわからないらしく、話が進まない。
結局話のわかる若い別の警察官まで応援で動員してすったもんだを1時間以上した挙句、オカンフォンに関しては、移動履歴だけでは窃盗とは言い切れないという結論になった。ただしSuicaの件に関しては、件の女性が「Suicaは知らない」の一点張りで、もし本当ならば、占有離脱物横領(!?)が成立する為、駅の防犯カメラを含めて後日捜査という事になった。
女性は終始俯いてるし、僕は半べそだし、傍から見た僕は、完全に痴漢の冤罪を必死に弁明するオッサン。やはりオッサンはオッサンというだけでギルティなのだろうか。
結局すべての事が済んだのは20時近く、気が付けば頭の中の内藤剛はすでに退勤していた。昼前から何も食べていない事に気づいたので、オカン捜査員を呼び出して、説教がてらサイゼでフルコースを奢らせた。
みんなも親がiPhone使っていたら、万が一の為にApple IDとパスワードくらいは聞き出しておこうね!シマジローとお約束だよ!(なお60代以上のiPhoneユーザーのApple ID認識率は10%以下である)
まとめ
- 事前に親のApple IDとパスワードを把握しておく。←重要!
- 事前に親のiPhoneで「iPhoneを探す」がオンになっているかを確認する。
- iPhoneを紛失したら、まずは自分のスマホからiPhoneを探すに入り、親のApple IDとパスワードを入力して「紛失モード」をオンにする。
- 親のiPhoneに2段階認証(2ファクタ認証)が設定されていて、詰んでしまった時はこちらを参照されたし。
- 「iPhoneを探す」のページから紛失したデバイスの動静を監視
- 紛失したデバイスが定点(住宅街や特定の建物)で動かなくなったら、「iPhoneを探す」内の紛失モードから、紛失したデバイスに向けてそれらしい警告メッセージを送信。
- 最寄りの交番前で待機。
平和な国ニポンでは9割方のスマートホンが警察署に届けられるとは思うが、今回のようなレアケースもあるということで、ご参考までによろしくどーぞ。
ゆうパケットポストは配達日数に要注意
最近メルカリの取引でちょくちょく見かけるようになった日本郵便の「ゆうパケットポスト」というサービス。今まで厚さのある商品は、ヤマト運輸の「ねこポス」一択だったが、今回初めて使ったので忘備録。
ゆうパケットポストは、ヤマト運輸のねこポス(厚さ制限3cm)に対抗して日本郵政が開始したフリマ用配送サービスで、厚さ制限が4cm(投函するポストによっては7cmまで可)というのが最大の特徴。
今までクリックポストで厚さ3cmギリギリの荷物を送るも、無常にも厚制限超えで返送され、悔しくてノギスで厚さを測って3.0cmであることを確認して再発送してもまたまた制限超過で返送され、郵便局窓口でようやく発送できた。という逸話があるほど守備に定評のある日本郵政がついに厚さを緩和したのだ。
厚さ制限で辛酸をなめてきた皆様、お待たせしました!これからはゆうパケットポストの時代です。
だがしかし「遅い、遅いぞ!ゆうパケットポスト」
日本郵政の公式ページによると、ゆうパケットポストは「発送から1日~2日で配達されます(一部地域を除く)」とあるが、これに騙されてはならない。まず同じ都内であっても1日つまり翌日に届くことは非常にまれで、西は大阪、北は仙台で2日、それ以上遠くなると3日以上かかる場合も余裕で出てくる。
「一部地域を除く」と言われると、「北海道と沖縄を除く」と勝手に脳内変換してしまいがちだが、日本郵政の一部地域は以外と広い。
ちなみに以下の実例はすべて朝6時代に投函しての結果。
疑問なので日本郵政に聞いてみました。
Q:メルカリでゆうパケットポスト使うと届くのが遅いのなんでなん?
A:フリマ関連発送の場合、匿名配送の処理に時間がかかるから少し遅くなるで!
それ、公式に書いておいてくれ。少なくともそれを書かずに一律「発送から1日~2日で配達されます(一部地域を除く)」てのはどうなんだ。
公園に落ちてた松ぼっくりをメルカリで「リスの落とし物」と題して300円で売るくらいのユルくてサステイナブルな取引なら、ゆうパケットポストでも良いかもしれない。しかし落札者さんがいつまでに欲しいと言っている時等には絶対に使ってはならない。同じ県内への発送だから遅くとも2日で届くダロワイヨとタカを括っていると、3日かかることもフツーにあるので、要注意。私はゆうパケットポストを使う際は、説明文に「お届けまでは最長で5日かかります」位に書いている。
あとゆうパケットポストに限った話ではないが、日本郵政の配送はヤマト運輸に比べて誤配が多くて困る。これまでメルカリで100回以上は日本郵政の配送を使ってきたが、内4回誤配(隣の家のポストに誤爆したり、隣のマンションの同じ号室のポストに誤爆したり)でやっかいな状態になったことがある。ヤマト運輸は優にその倍くらいは使っているが、今のところ誤爆はなし。これは結構な差である。
さらにまれなケースだが、複数の商品をゆうパケットポストで同時に発送する際、QRコードの読み取りを間違えると、読み取った瞬間に日本郵政のサーバーに間違った配送データが送られ、後から一切訂正が効かないので注意が必要。
ゆうパケットポストの悪口ばかりになってしまったが、現状215円という低運賃で厚さ3cm以上の荷物が送れるのは、ゆうパケットポストだけであり、何より近くのポストに投函するだけという手軽さは唯一無二。あらかじめ相手方に「届くまで時間がかかるけど」とだけ伝えておけば、これ以上ない素晴らしいサービスである。
まとめ:「ゆうパケットポスト」と「ねこポス」の比較
・発送の手軽さでは、郵便ポストに投函可能なゆうパケットポストが有利
・送料では、ねこポスがわずかに有利
・3辺合計の緩さでは、ゆうパケットポストが有利
・配達日数では、圧倒的にねこポスが有利
ahamoにMNPする時、開通手続きは"24時間可能"ではない。
他社からのMNPの場合、当然ながら切り替え(開通)手続きが必要になるが
と言う文言を信じて手続きページに飛ぶと・・・
ちなみにMNPは電話での開通手続きはできない。
マジでそういうトコだぞ、ドコモ。格安SIMと一緒でオンライン完結を標榜してんだから説明テキストはもっと研ぎ澄ませろし。
ジェネティックの真空パック機「フードシーラーJP290」
『キッチン新三種の神器「低温調理器」「真空パック機」「ホームフリーザー」』(tochiru語録より)
「ここのラーメン持ち帰りできないかな」と思ったりしないだろうか!?私は昔から通っている某ラーメン店で友人Fが交渉に次ぐ交渉を重ねた結果、数年前から非公式ながらスープをタッパに入れて持ち帰らせてもらえるようになった。しかしタッパーはどうにも保存性がよろしくない。そこで公式持ち帰りラーメンをやっている店のビニール袋に入ったスープはどうやってパックしているのかを調べたところTOSEIの「トスパック」という商品が出てきた。
トスパックは、真空パック機の中でもチャンバー式と言われる業務用方式で、脱気圧力は-90Kpaという圧倒的戦闘力。これがベストなのは言うまでもないが、家庭用に比べるとお値段も本体重量もスペックオーバー、まず一般家庭への導入は無理だ。
とにもかくにもまずは「脱気力」
そこでノズル式と言われる比較的コンパクトな家庭用フードシーラーを選ぶことになるが、まず第1ポイントとなるのが、脱気力。脱気力が弱ければ、そもそも真空パックする意味がないわけで、基本中の基本である。しかし真空パック機のランキングを調べてみると「大事なのは脱気力!マイナス60kPa以上は欲しい!」とか言いつつも、各機種の脱気能力値は隠しておいて「実際の検証では、5日後の密閉状態を目視でチェック♪」という主観で判断してる大手サイトがあるので注意(こういういい加減なランキングが多いからマイベストは見ないようにしている)。
水物対応機能も欲しい
第2のポイントは液体を扱えるかどうかだ。ドライフルーツ等の水分ゼロの食材しかパックしないならば、水物不可のフードシーラーでも良いが、肉等の生鮮食料品は少なからず水分を含んでいるので、せっかく買うならば完全な液体までカバーしている水物対応の物がベター。
馬鹿にならないランニングコスト
第3のポイントは専用袋ではない市販ナイロンポリ袋が使えるかどうか。これも意外と大事なポイントで、専用袋を使用するものはサイズが限られる上、とにかく割高でランニングコストが高い。福助工業に代表されるナイロンポリ袋は袋の形状が多彩な上、それぞれ1cm刻みのサイズ展開が強みである。
以上のような条件でふるいにかけてみると、何と残るのはマイベストで最下位「5点満点中1.4点」というポンコツ評価を得ているのジェネティックの「JP290」のみである。
ちなみに脱気力が不明にも関わらず、マイベストランキング堂々第1位のアイリスオーヤマにメールで脱気圧力を問い合わせてみたが、回答は
「当社(アイリスオーヤマ)真空パック機の脱気圧力は検証しておりません」
アイリスオーヤマの真空パック機は真空パック機の最重要ベンチマークとなる脱気圧力の要件もろくに定義せずに開発してるから安いのか!?
本当にジェネティックのフードシールドはポンコツなのか!?
ちなみにジェネティックのフードシールドのラインナップは
- 「スタンダード版」(13,980円)
- 「アドバンス版」(18,300円)
- 「大型版」(29,800円)
の3種類で、脱気圧力は全機種最大-80kpa。
アドバンス版はメーカー保証期間が2年間であることと「脱気ノズルの格納⇒シール」という一連の手順が自動化されている為、ボタン一回の操作で完結するのが特徴だが、逆に脱気を強めにしたい等、細かい調整をしたい人には不向き。
大型版は間口40cmの大容量袋を使えるが、一般家庭に置くにはとにかく図体がデカすぎる。したがってほとんどの家庭でスタンダード版を選ぶことになる。スタンダード版にはさらに標準集水カップと大容量集水カップの2種が存在するので、ここは大容量集水カップモデル(14,980円)を選びたいところ。
実際使ってみると
ええやんけ、水口!確かにジェネティックの特徴であるカメレオンのベロのような脱気ノズルの扱い方は最初戸惑う。でも操作は単純で小学生でもすぐに慣れるレベルだし、マイベストでさんざん叩かれていた脱気性能も全く問題ないようだし、シールにかかる時間もマイベストの言う「40秒以上」とは違い10秒程度だ。本当にマイベストはどういうレビューをしているんだろうか!?実際料理もしないような若い子達がキャッキャ言いながらノリで決めたランキングとしか思えない。
とにかく食材が長持ち
購入から2ヶ月、我が家では生肉、生魚、チャーシューからマクドナルドのナゲットに至るまであらゆる食材を真空パックしているが、食材の日持ちが冷蔵で2~3割程度、冷凍では4~5割程は長くなるので、QOLは爆上がりである。
低温調理器との相性よろし
また真空パック機は低温調理器具との相性も抜群。これまでAnovaで真空調理をする時は、鍋に水を張って空気を抜いたりしていたが、どうしても空気が入ってしまい加熱ムラが避けられなかった。しかしJP290で脱気することで、空気がほぼ入らなくなり低温調理の精度が増した。
ホームフリーザーとの相性もよろし
食材を冷凍する際、一番ネックになるのが食材中の水分が蒸発し空気が入り込むことによる「冷凍焼け」だが、真空パックしておけば水分の蒸発を最小限に抑えつつ空気も入り込む余地がない為、風味・触感を落とさないまま長期保存が可能となる。特にマクドナルドのマックナゲットは真空パックすることで、これまでの課題だった「空気混入による油分酸化」も解消され、完全なるおうちナゲットを再現できるようになった。もう子供は狂喜乱舞である。
だがしかし、JP290のイモ臭さよ・・・。ホワイトの上位版はまだましだけど、黒い無骨なデザインは飛粋目に見ても小型スキャナとしか思えない。正直、台所にはちょっと置きたくないから目立たないところにしまっている。
フリースタイルリブレの使い方とか
「俺の体もコロナもピークアウト知らず」(tochiru語録より)
人間の身体的なピークは、25歳前後らしい。それを考えると50歳を目前にした今の私の体のピークは四半世紀前。とっくにピークアウトした体は毎日どこか不調を訴えてくる。不眠、記憶力低下、頻尿、老眼、疲労感。40代なんとか大丈夫だったなとか思ってたけど、解像度をあげて振り返ってみると全然大丈夫じゃなかった。
先日とある友人が会話の中でサラッと「いや〜、糖尿病になっちゃったんだよね」とか言っているのを聞いて私の中のアラートが鳴った。そういや彼は、疲れが取れないとか、やけに喉が渇くとか、目がかすむとかぼやいていたじゃないか。
糖尿病は不可逆性(治らない)で、ほっておくと腎臓や網膜や血管がやられて人工透析や失明や下肢切断といった最悪のシナリオに繋がる怖い病気だ。もともと東アジア人は欧米人に比べて遺伝的に糖尿病になりやすく、40歳以上の日本人の3人に1人が糖尿病予備群であるという最新の統計に私は震え上がった。
今まで健康診断の「空腹時血糖値」が正常なら大丈夫だろうと思っていたが、そんなことは全くなく、空腹時血糖は最後の最後、糖尿病直前にならなければ上がってこない数値だ。ほとんどの人は「食後高血糖」が初期症状として現れる。では、食後高血糖はどのようにして測れば良いのか?一つは「ブドウ糖負荷試験」と呼ばれる砂糖を摂取してその後の血糖値を測定する方法だが、これは最終的な糖尿病判定の為の精密検査で、しかも空腹時血糖が高値でないと保険適用されないので、日常的に行うことは不可能。
日常的にできるのは「血糖計」で食後血糖を測る方法だ。体温計に色々な種類があるように、血糖計にも色々な種類があり現在の主流は以下の3つ。
1.SMBG(血糖自己測定)
指先に穿刺針(ランセット針)という針を指して採取した血液をセンサーに付着させて、その瞬間の血糖値を計測する。最もポピュラーで導入費用も安いが、毎回指先に痛みがある上、センサーは認可された調剤薬局でしか購入できない。センサー(100円程度)は1回毎の使い捨てなので、計測回数が増えると費用がかさむ。
2.CGM(持続グルコースモニタリング)
センサーを皮下に取り付けることで連続的な血糖値を計測する方式。導入費用はSMBGに比べて高価だが、連続的な血糖値の変化を計測できるので個人の血糖傾向を把握しやすい。また、毎回指先に針を指す必要もないので、身体的な負担が低い。
3.FGM(フラッシュグルコースモニタリング)
CGMの一種。皮下に取り付けたセンサーに一定期間連続した血糖値を記録し、リーダーで読み取る。
CGMは完全な糖尿病患者に対して使用されるものなので、今回はSMBGかFGMから選ぶことにした。どちらも一長一短だが、できれば両方いいとこ取りできる機器はないかしらと調べたところ、「フリースタイルリブレ」に行き当たった。
フリースタイルリブレはアメリカのアボットラボラトリーズという会社が発売している血糖計システムで、腕につけるセンサーは7500円前後、リーダーも7500円前後と導入費用はやや高いが、SMBGとしてもCGMとしてもどちらでも機能できる優れもの。
以前はセンサーセットとリーダーの購入が必須だったが、2021年2月よりFeliCaに対応したスマートフォンアプリ(Apple/Android)が登場した為、FGMだけで良いならば、リーダーは不要となった。
早速購入したCGMセンサーを腕に取り付けていく。このセンサーは付属のアプリケーター(センサー取付器具)にセットして二の腕の裏に取り付けるのだが、意外と針がゴツくてちょっと戸惑う。
しかし取付は一瞬かつ全く痛みなし。取付前に見えているごつい針はセンサー取付時に一瞬体内に入るが、センサーリボンという細長いひらひらを体内に導いた後は、アプリケーター内に吸収される仕組みとなっている。取り付け1時間後から測定可能に。詳しくは下記センセーの動画を参照。
センサーには最大で8時間分のデータが蓄積されており、アプリまたはリーダーで読み取る毎にリセットされる(※8時間以上読み取りを行わないとデータに欠損ができてしまうので注意)。読み取ったデータはアプリ内もしくはリーダーの画面どちらでも閲覧できるが、アボット社のクラウド血糖管理ソフト「リブレView」では、より詳細なデータ管理ができる。
フリースタイルリブレの気になる点
- 同じ時刻にアプリとリーダー両方で血糖値を読み取るとリーダーの方が10%程低い値になる傾向がある(リブレViewでは両者のデータの間をとって統合してる模様)。
- FGMによる測定は、あくまで1日を通しての血糖トレンドを知ることが目的で、血糖測定精度はそこまで高くない。正確な血糖値を知りたい時は血糖計測電極に血液を付けて測るSMBGで。
- iPhoneでセンサーをスキャンする時は、FeliCaのセンサーの位置(スマホの上部)にうまく合わせないと読み取ってくれない。
- アプリとリーダー両方使いたい時は、センサーセットアップ時に必ずリーダーから読み込まないとならない。アプリから先に読み込んでしまうとリーダーは読み込み不可に。
- 腕につけるセンサーは防水で30分の浸水に耐えられるとあるが、1週間位で粘着テープの端が徐々に剥がれてきて、精神上よろしくない。別途ニチバンとかの防水テープをセンサーの上から貼った方がベター。
- 他のSMBGと同じく、血液を採取して計測するセンサー(血糖測定電極)は50枚入りで6000円前後と割高(なので中国アリババの通販で買ったら半額以下)。
2週間連続して自分の血糖値を計測してわかったこと
- 食後血糖値のピークは2時間後と言われているが、自分の場合は1時間後とかなり早い。
- ラーメン、蕎麦、マクドナルド、牛丼、カツ丼、フルーツ類を食べると食後高血糖状態になりやすい。
- 同じ牛丼でもサラダを先に食べると血糖値の上昇がかなり抑えられる。
- お酒をのむと、寝ている間にかなりの低血糖状態に陥る。
- 食後すぐに寝ると高血糖状態が長く続く。
- 血糖トレンドを見ると、昼飯時に高血糖状態になりがち。
以上のような個人差がわかり、今後の血糖コントロール及び糖質制限の参考にもなった。現状フリースタイルリブレは万人におすすめできる血糖管理ツールなのではないだろうか?
それではよろしくどーぞ!
私的自宅ラーメン「かいざん」
「コップがぬるぬるしてるラーメン屋、だいたいうまい」(tochiru語録より)
テレビで豚骨ラーメン「一蘭」の味集中カウンターがコロナ禍に対応していて見事だというニュースをやっていた。
なるほど、確かにコロナ禍におけるラーメン店の目下の課題は、自店舗の「味集中カウンター化」と「持ち帰り対応」だ。有名ラーメン店も含めて様々な店が持ち帰り業態に参戦する中、やはり強いのは、コロナ前から持ち帰りをやっていた店舗。まさにコロナ禍の今は、持ち帰りラーメン黎明期なのだ。
しかしながら、まず皆さんにお伝えしなければならない残念な真実は、どんなに持ち帰りに熱心な店の持ち帰りラーメンでも、店舗で食べる味は絶対に超えられないということ。いつもの店で食べているラーメンは、その店で、その器で、出来立てを食べているからこその味であって、店の雰囲気、床・テーブル・コップのヌルヌル度、ラーメン出すときの親父の指がスープに浸かっているかetc...様々な要因全てひっくるめてその店の味なのである。
そんな中でも、店舗と持ち帰りの味の差を極力小さくしているラーメン屋こそが持ち帰りに適していると思う。
持ち帰りラーメンの雄、かいざん登場!
ラーメンかいざんは東船橋に本店のあるラーメンショップ系のお店(もともとはラーメンショップのボランタリーチェーンの一員だったが、現在は独自路線)。西船橋と新小岩にも支店があって、昔から全店舗で持ち帰りをやっている。
店舗に貼ってある「ラーメンウォーカーラーメングランプリ全国2位!!(2011年)」は昔の話過ぎて、いい加減止めとけよ感はあるが、ここのラーメンの素晴らしさは何といっても背脂の質の良さ。この香り高い背脂と豚骨醤油スープと酒井製麺の中太麺が合わさってトラック&タクシー運転手をはじめとする現場人間から広く支持されている。かくいう私も10年来のかいざんファンだ。
持ち帰りは3人前〜なのが若干ハードルだが、店舗と全く同じ全ての具材が付いたフルセットなので、その再現度は相当なもの。
かつては熱々のスープ3人前がまとめて巨大なナイロンポリに密封されて販売されていた為、持って帰る時に熱いわ、家に帰ってから1人前に分け直し→冷却→急速冷凍という果てしないプロセスを余儀なくされるわで散々苦労したが、最近では1人前ずつの個包装かつ冷凍された状態で販売してくれるので、より買いやすくなった。
しかも最近発覚したのだが、3人前1セットの持ち帰りラーメンを購入した人は、別途スープ250円、麺200円で自由に買い増しができるのだ。つまり3食以上であれば、具材は付かないものの、何食分でも買えてしまう。この買い増し制度は店舗の持ち帰りメニューには記載されていないが、実際店員さんに口頭で伝えれば、快く対応してくれる。我が家にはホームフリーザー様がいるので、毎月4人前、5人前、6人前と購入数が増えていっている。
他にも人気トッピングのネギを持ち帰ると、追加でネギだれの小ボトルを1個100円で追加購入できる。ラーメンショップのネギダレといえば「熊の手」と言われる謎の粉を混ぜこんだ秘伝の調味料だが、それを追加100円でサクッと売ってしまうお客様目線ぶり。
※2021.11追記:流石にネギダレ一本100円は大盤振る舞い過ぎだと中の人が気づいたらしく、150円に値上げ。
また、チャーシューもおいしく(1本600g/2000円,半分300g/1000円)持ち帰り可能なのだが、たいてい規定の量より大きめでちょっとうれしい。頼む際に脂身のない部位(赤)か脂身ありの部位(白)か聞いてくれるのも最高。注文する時に「チャーシュー白で」と言うと、なんだか通っぽい。
※2021.11:流石に1本2000円は安過ぎと中の人が気づいたらしく、1本2200円、半本1200円に値上げ。
ここ数年の持ち帰りラーメンのアップデートを主導している人物は、西船橋か新小岩の店長のどちらかだと踏んでいるのだが、相当のやり手である。
※2021.11:これは結構売れると中の人が気づいたらしく、持ち帰りラーメンセットは2100円に、持ち帰りかいざんラーメンセットは2700円に値上げ。
※2023.3 :持ち帰りラーメンセットは2300円、かいざんラーメンセットは2900円に値上げ。